茶は神に通じる

八月最後の今日、「闘茶会」という贅沢極まりない遊びに参加してきました。



行きつけの中国茶のお店でたまに開催されるこの会は、数銘柄の茶を飲み当てる遊びで、しかもそのどれもが中国国宝級(本当です)の極上品という、これ以上はないほどの贅沢さなのです。
今回は現地より持ち帰られたばかりの今年の新茶が並び、今年の出来具合はどんなものだろうと期待に胸をふくらませながら伺いました。

温暖化の影響なのか今年は日照りが続いたそうで、ほとんどのお茶の出来は良くなかったそうです。
けれども、我らが劉さん(と呼ばせて頂いています)のところは別なのです。
真っ当にお茶を栽培し、真っ当に製茶し、真っ当に売っている劉さんのお茶の木だけは、不思議と守られているのだそうです。
それでも全24銘柄のうち9銘柄は劉さんの基準を満たさず、今年は売られなかったそうです。
(普通なら誤魔化して商品化するところですが、劉さんは少しも妥協せず、それらのお茶もきちんと製茶したうえで、「山へ返す」のだそうです。)
しかし、残った15銘柄の素晴らしさは驚異的なのだそうです。
それは会が始まってすぐ、明らかになりました。

最初に出された「奇種」の香りが立ったとたん、体内を何ともいえない衝撃が貫き、肌が粟立つのを感じました。
口に含めばたちまち世界が変わり、ひとくちでどんどん天に昇っていくかのように酔いがまわってきます。
たった一杯ですっかりお茶酔いし、茶神と遊ぶかのような不思議な感覚に浸り、気づけばまわりもみな無口になっていらして、無言のうちに会は進んでいきました。

いつもはこの会は、皆さまときに和やかに談笑し、ときに真剣に相談して銘柄を推測し、賑やかに楽しく進むのです。
しかし今回ばかりは、あまりの新茶のすばらしさに皆ひとことも発せず、きっと当てることなどどうでもよくなり、それぞれがそれぞれの世界でそれぞれの茶神と対話しつつ、天地人の恵みに酔いしれていたのではないでしょうか。

そして改めて感じるのが、これを作っている劉さんという人の素晴らしさです。
直接お目にかかったことはないのですが、お話を伺えば伺うほどそのお人柄には打たれるばかりで、何よりもこのお茶の味と香りがそれを証明しています。
経済優先の今の中国では、お金儲けのためのお茶が農薬や肥料や機械を使って大量生産されていることがほとんどなのですが、劉さんは昔ながらの、自然の力を信頼したお茶作りを真っ当にされています。
中国の人間国宝である劉さんのお茶はいまの何倍もの値段で売れるはずなのですが、劉さんは自分のお茶の精神の真の理解者である、この店のオーナーS先生にしか売らないと決めていらして、ですからわたしたちのような庶民もいただくことができるのです。
茶は権力者のものであってはならない、それが劉さんとS先生の思いなのです。

そんな劉さんのお茶は、やはり茶神に守られているのでしょう。
ほとんどのお茶の出来が良くなく、焙煎を強くして誤魔化してやっと売られているような今年なのだそうですが、劉さんの15銘柄は今まで以上に、奇跡的な驚異的な出来をみせていました!
もし劉さんが現代の金儲け主義に影響されてその真っ当さを失うようなことがあれば、きっと天の恵みも途絶えてしまうのでしょう。
ただただ、天地と劉さんへの感謝があるばかりです。

劉さんのお茶は人を心地よく酔わせてくれるのですが、その一方で精神を目覚めさせてくれるようでもあります。
彼のお茶を飲むたび、真っ当に生きようという決意が新たになるのです。
こんな素晴らしいお茶を頂くことが出来る有り難さに感動し、そんなお茶をいただくにふさわしい人間にならなくてはという思いが湧き上がってくるのです。
わたしはお酒がいただけないのでお酒に酔う心地はわかりませんが、お茶酔いは意識の表面はぼうっとして酔っているようで実は精神のいちばん深いところはますます冴えてくるような不思議な感覚があり、その精神のいちばん深いところで、いつも真っ当に生きようと思わせてくれるのが、ほんもののお茶だと思っています。

とはいえ、銘柄当ては精神の奥深いところでするものではないのか、酔って最後には「美味しい!」という感想しか出てこなくなり、やっぱり当てられないのですが(笑)

この贅沢極まりない会、お茶請けも贅沢で、今回は京都は松寿軒の「初萩」、福建省は武夷山でしか採れない茘枝の乾燥させたもの、そして自家製マーラーカオ2種と、なんとも豪華でした。

 

 

 

ところで以前にも書いたのですが、わたしはクリスタルボウルを始めてすぐの頃から、このお茶とクリスタルボウル演奏を一緒に愉しむ機会があったらどんなに素晴らしいだろうかと閃くものがあり、もし自分が奏者になることがあったらそんな会を開きたいとずっと思っていました。
わたしの師匠もこのお茶には感動してその考えには賛成だと言ってくれたので、とても嬉しかったのを覚えています。
そして念願かなって7月末に、第1回「驚きの岩茶とくつろぎのクリスタルボウルの会」を開催し、有り難いことにご好評を頂きました。

前回の記事はこちらです⇒ http://ameblo.jp/allegretta/archive3-201407.html

ここでお知らせなのですが、第2回も開催決定いたしました。
9月28日(日曜日)15:30より約3時間、前回と同じ、高田馬場駅戸山口よりすぐの「アールフォレスト」で開催いたします。
このとき、今日さっそく購入してきた、驚くばかりに素晴らしい今年の新茶をお出しします。
岩茶は飲むクリスタルボウル、クリスタルボウルは聴く岩茶、双方を同時に愉しむことによって効果は何乗にもなるように感じます。
今のところ他にはない、貴重な機会だと思います。
会場がこぢんまりとしているので、お席に限りがあります。

お申し込みは右上の「お申し込み・お問い合わせ」から、よろしくお願いいたします。

 

 


今日さっそく購入した、今年の新茶です

お読みいただきどうもありがとうございました。
明日はまた、「信頼」のつづきを書こうと思っております。