フォーレと上田敏

【フォーレと上田敏】


ポール・ヴェルレーヌの代表作に「Chanson d'automne (秋の歌)」という詩があります。



{174223C9-6AB2-46F9-92E9-7DD1A1B28361:01}


日本語訳も幾つかありますが、わたしは最初の上田敏の訳がいちばん好きです。


落葉


秋の日の

ヰ゛オロンの 

ためいきの

ひたぶるに

身にしみて

うら悲し。


鐘のおとに

胸ふたぎ

色かへて

涙ぐむ

過ぎし日の

おもひでや。


げにわれは

うらぶれて

ここかしこ

さだめなく

とび散らふ

落葉かな。


「ヰ゛オロン」とはヴァイオリンのことですが、わたしがこの詩で思い浮かぶのはチェロの曲、


フォーレの「エレジー(悲歌)」です。



ちなみに原作の「Des violons(ヰ゛オロン)」は秋風の音の例えなのだそうですが、


フランスの秋風は時に唸るようで、悲鳴のようにすら聞こえるのだそうです。


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訳詩では雰囲気がかなり違って日本的になっているようですが、


原詩とは別ものとして、印象に残るとても素晴らしい詩だと思います。



コメントにフォーレのエレジーへのリンクを2つ貼っておきます。



ひとつはわたしの尊敬して止まないカザルスの演奏、もうひとつは強烈な魅力で胸に迫るデュ=プレの演奏です。



パブロ・カザルス

http://m.youtube.com/watch?v=eSKkWKehxAM



ジャクリーヌ・デュ=プレ

http://m.youtube.com/watch?v=F3q_HJN51uo