茶に近づくとは〜その2「奇曲〜スケールの大きなロマンの茶」

(一週間も空いてしまいましたが、前回の続きです)


次は緑茶、福建省産の
「奇曲」
です。


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中国語の「奇」には、
「スケールの大きなロマン」
という意味があるそうです。

「伝奇文学」というのもありますね。


「曲」はおそらく、
曲がりくねった茶葉のかたちでしょう。



今回は贅沢にも3通りの淹れ方で比べてみました。

先に茶葉を入れてからお湯を差す
先にお湯を差してから茶葉を入れる

先に茶葉を入れて、それが浸るほどの僅かなお湯を差す



同じ茶葉とは思えないくらい、味が違うのです。

わたしは僅かなお湯で濃く淹れたものがいちばん好きでした。



身体の氣が、周りの氣が、天の氣さえもきゅーっと収縮してきて

身体の中心軸がはっきりしてきて

更に一点に凝縮していくような感覚でした。



最高の緑茶はとことんまで精神を研ぎ澄ませていくようです。


いまは形の追求が目立つようになりましたが

「茶道」というものの精神も

もとはここにあったのではないでしょうか。


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お菓子は、いつもの京都洛北の、知る人ぞ知る建仁寺御用達の某菓子店のものです。

今月は「大輪」でした。


中は白餡です。
いま白あんといえばそのほとんどが白いんげんから作られたものですが、

このお菓子のはほんものの白小豆で作られた餡なのです。

わたしも白小豆の餡は初めてでした。

濃厚なのに上品で
口中で味の消えていくさまが美しく

見た目のみではない和菓子の味の美というものを感じました。



わたしはこの会で和菓子を頂くようになってから

すっかり自分では買わなくなってしまいました。



例外は自分のクリスタルボウル演奏会でもお出ししている

八雲餅

くらいです。



京菓子の上品さには及びませんが
奇をてらわない(日本語の「奇」です)独特さに好感が持て

素朴ではあっても雑ではなく

岩茶との相性もなかなかだと思っているからです。





洛北のお店は注文のみで、ふつう発送はしないそうです。

それがこのお茶の会のためだけには、いろいろと工夫を重ねて、


前日最後の集荷直前に作り
当日の朝に着くように

特別に送ってくれるのだそうです。



世界最高のお茶が飲めるのも
日本最高のお菓子が頂けるのも
すべて御縁


ここのこの御縁はみな
「まっとう」なことをただひたすら
枉げずに続けている


その生き方から繋がっているのだとつくづく思うのです。

(続く)